異なる環境、期間を過ごしてきた廃材。一つの造形作品に組み込まれることで、突如同じ環境に置かれ、同じ時間を歩み始めます。それぞれの材が経てきた別々の時間をこね合わせ、新しい歩みをさせる行為。再生という側面ではポジティブな行為にも見え、一方では、自然に消えていくまでの時間を歪ませる強引な行為とも捉えられます。
ただ、作品を前にすると、そんな思考をめぐらせる事が無意味と思えるほどに、エネルギーにあふれた造形物が佇んでいる「現在」が刻まれているだけのように感じます。
名古屋では初めてとなる石田真也の個展、この機会に是非お立ち寄りください。