実際に目に見えるものだけが真実ではないのではないか。写真家の壹岐はその懐疑に対し、多重露光を用い、レンズを通すことでしか見えない現象を視覚化することにより考察しています。彼女はその行為を真実の積み重ねによる抽象化と語ります。本作は川を撮影した写真でありながら、宇宙や抽象画のようにも感じられ、見る物に様々な捉え方や印象を与えます。
本展では、これまで彼女が表現してきた和紙へのプリント作品の他、奥田早織の表現として、紙よりも変幻自在な布にプリント。インテリアや衣類などに展開し、一層生活に溶けこんだ見せ方を提案します。また、電子音楽家のFree Babyroniaに本展にむけた音楽の製作を依頼。壹岐が撮影時に感じる自然、時間、香りや音などを空間全体から感じられる展示を作りあげたいと考えています。